エドモントン大都市圏の食品・農業部門はこの地に深く根付き、高度先進産業および新興産業両者の拠点となっています。この地域は、高品質一次生産、加工工場群、世界的連絡網を有するロジスティクス、補助製造部門など、部門全体にわたるバリューチェーンを擁しています。
一次生産
農業はこの地域で土地を最も多く活用している部門で、約170万エーカーの農地を有し、これはこの地域の土地の8割に相当します。この地域の条件は、穀類、油糧種子、豆類、大麻、インド大麻、家畜の生産に好適です。また、農産業の多角化の上でも大きく進んでおり、大麻やインド大麻を新しい分野として重視しています。エドモントン大都市圏は、地域全体にわたる穀物不作を今だかつて経験したことのない、世界でも稀な土地の一つです。
ロジスティクス
巧みに統合された輸送システムが地元の農家と事業を地域的、国家的、そして国際的なスケールで結びつけています。カナダは交易に意欲的に取り組んでいるため、自由貿易協定は世界にわたる輸出を容易にする助けとなります。2016年には、アルバータ州は約100億ドル相当の農・食物製品を輸出しています。カナダのアジア行き農業用航空路は、ほぼすべてがエドモントン国際空港を通ります。これは貨物取扱業務が24時間行われ、またカナダ国内での飛行時間が最短となるためです。
クラスター成長
活況を呈する一次生産を支援するため、農業を中心にチャンスのネットワークが生まれました。
食品加工
この地域は、原料へ直接アクセスできることから、製粉業、また食物と飼料成分の追加加工に最適です。
機材製造
農作業には、多くの特別な機材を要し、これらを地元で製造する必要が生まれます。2016年、カナダの農地が所有し賃貸している機械の価値は310億ドル相当以上でした。
明日のエドモントン
活発な研究開発ネットワークがこの業界の成長に中心的な役割を果しています。
APBIはルドゥークにある、数多くの入居者を擁する施設で、農業を基盤とするビジネスを支援するためのインフラストラクチャーとサービスを提供しています。
デュポン・パイオニアは、自動化された温室と2つの研究所を有する施設で、その第1の目標は、新しい農作物の交配種開発です。
FPDCは、農業-食物製品開発施設で、アルバータ州の食品加工機の性能を高め、拡大するようデザインされており、新しいテクノロジーと新規な、あるいは改良された製品と製造工程の開発を通じて、マーケットの要求に応えようとしています。
イノッテックは、農作物研究を行い、代替作物を扱って、強靭な作物株の開発に努めています。
プロテイン・スーパークラスターは連邦政府から45億ドルの資金提供を受けているスーパークラスターで、植物に基盤を置く蛋白質産業の促進、成長を目的として創設されました。
アルバータ大学は、食品・栄養科学の推進を専門とする完全な大学院学部を有しています。この学部は、北米ではこの種のものとしては最初に創設され、多くの学科の統合が実現されています。
1996年、アンジェラ・サンチャゴさんと父親のジャコブ・バン・デア・シャーフさんは、小型ジャガイモのための大計画を試す時期と判断しました。一家はビジネスとして栄養豊富、風味に富み、料理に時間のかからぬ小型ジャガイモの栽培を始めました。
試験販売と浴槽でジャガイモを幾山も洗うことからつつましく始まったThe Little Potato Companyの成長は 小さいどころではありませんでした。2000年までに、アンジェラさんとジャコブさんは最初の工場を購入しました。これは、特別にクリーマー・ポテトの特別なニーズを処理できるよう改良された装備付きでした。4年もしないうちに彼らはエドモントン大都市圏での生産を拡大しました。